建設業界において、技術者が最新の技術や知識を維持・向上させることは、自身のキャリアだけでなく企業の競争力を高める上でも極めて重要です。その指標となるのが「CPD(継続職能開発)」制度です。

本記事では、CPD単位取得の全体的な流れから、具体的な単位取得の方法、そして見落としがちな注意点までを詳しく解説します。

「CPDの単位をどうやって取得すればいいのか分からない」「単位取得の進め方は?」といった疑問をお持ちのかたは、ぜひ参考にご覧ください。

  1. 1. CPD単位取得の全体的な流れ
  2. 2. 「CPD認定団体」への登録から
  3. 3. 学習・活動の実施と記録
  4. 4. CPDの単位取得は3パターン
  5. 5. 取得方法①:セミナー・講座の受講
  6. 6. 取得方法②:教材を使った自主学習
  7. 7. 取得方法③:実務経験・論文・講師活動
  8. 8. 確実に単位を取得するための重要なポイント
  9. 9. ポイント①:登録証の保管
  10. 10. ポイント②:団体ごとの算定ルールを確認する
  11. 11. ポイント③:継続的な学習計画の策定
  12. 12. 単位取得・申請時の注意点
  13. 13. 注意点①:単位として認められるプログラムか
  14. 14. 注意点②:有効期限・契約更新条件
  15. 15. 注意点③:他団体への単位引き換えや相互承認
  16. 16. CPDの単位取得によるメリット
  17. 17. 【企業】CPD単位取得のメリットは入札時の加点
  18. 18. 【個人】CPD単位取得のメリットはキャリアアップ
  19. 19. 効率的にCPDの単位を取得するコツ
  20. 20. 【まとめ】CPDの単位取得は計画的に
  21. 21. 電気工事のDXトータル支援サービス「DEN-UP(デンナップ)」

CPD単位取得の全体的な流れ

CPDとは「Continuing Professional Development(継続的専門能力開発)」の略称です。技術者の職業的水準を維持・向上させ、その能力向上の履歴を第三者が確認できる形で残すことを目的としています。

CPDの単位取得方法について、まずは基本的な流れを見ていきましょう。

「CPD認定団体」への登録から

CPD単位を記録・管理するためには、はじめにCPD認定団体への利用者登録が必要です。自身が保有する資格(施工管理技士、技術士、建築士など)に応じて、適切な団体を選びましょう。

例えば電気技術者の場合、一般社団法人電気学会や、一般社団法人電気設備学会が、資格に関連したCPD認定団体となります。

また、登録時には登録料を支払うのが通常です。費用は団体によって差がありますが、登録料と年間の管理費を合わせて数千円から1万円程度が相場です。

学習・活動の実施と記録

登録完了後、学習や活動を開始します。単位として認められるのは、認定された講習会への参加に加えて、実務経験の積み重ねや、技術論文の執筆なども対象となります。

活動のどこまでが単位として認められるのかを把握することが、効率的に単位取得を進めていくポイントです。単位の取得方法については、次で詳しくご紹介します。

CPDの単位取得は3パターン

CPDの単位取得方法は、大きく分けて以下の3つのパターンがあります。

【CPDの単位を取得する方法】

  1. セミナー・講座の受講
  2. 教材を使った自主学習
  3. 実務経験・論文・講師活動

取得方法①:セミナー・講座の受講

最も一般的で取り組みやすいのが、認定されたセミナーや講座への参加です。

各団体が認定するプログラムを受講し、受講証明書を取得することで単位となります。認定プログラムは各制度のウェブサイトで検索でき、開催日や場所、専門分野から絞り込みが可能です。

近年は、現場の合間や移動中にも受講できるeラーニングやオンラインセミナーの活用が主流となっています。なお、講習料が必要な場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

取得方法②:教材を使った自主学習

認定された動画の視聴や、専門書・学会誌の講読といった自主学習も単位の対象です。また、社内で実施される技術研修が認定を受けていれば、それらも単位として認められるケースがあります。

ただし、自主学習で単位を取得するには、レポートの提出や設問への回答など、一定の条件が課されることが一般的です。各団体のルールを事前に確認しておきましょう。

取得方法③:実務経験・論文・講師活動

研修会での講師活動や委員会への参加、技術論文の執筆なども、高い単位数としてカウントされる傾向にあります。また、現場での施工管理業務そのものが実務経験として評価される制度もあります。

活動内容によって取得できる単位数が大きく異なるため、自身の活動を棚卸しするのも一つの手です。

確実に単位を取得するための重要なポイント

CPDの単位を確実に積み上げるために、押さえておくべき3つのポイントをご紹介します。

【単位取得時の重要なポイント】

  1. 受講証明書の保管
  2. 団体ごとの算定ルールを確認する
  3. 継続的な学習計画の策定

ポイント①:受講証明書の保管

認定団体から発行される登録証は、単位申請時の必須書類です。紛失した場合は再発行できますが、発行されるまでに時間がかかり、手数料もかかります。そのため、紛失しないよう専用のフォルダを作成するなどして厳重に管理しましょう。

ポイント②:団体ごとの算定ルールを確認する

同じ内容の講習であっても、登録する団体によって単位の換算基準が異なる場合があります。例えば「1時間の受講=1単位」とする団体もあれば、「0.5単位」とする団体もあります。セミナーなどを受講する際は、登録先認定団体のルールを事前に把握しておきましょう。

ポイント③:継続的な学習計画の策定

年度末や更新期限の間際に慌てて単位を取得しようとすると、受講したい講習が見つからない、あるいは申し込みが締め切られている可能性があります。

年間を通して、月ごとにどの程度の単位を取得するか、計画的なスケジュール管理が重要です。加えて、セミナーや講習に関する最新情報をこまめにチェックすることが大切です。

単位取得・申請時の注意点

次に、単位取得・申請時に関する注意点をご紹介します。

なお、CPDの単位取得に関するルールは、各認定団体のルールを尊重することとなっています。そのため、詳しいルールについては、各団体にてご確認ください。

【単位取得・申請時の注意点】

  1. 単位として認められるプログラムか
  2. 有効期限・契約更新条件
  3. 他団体への単位引き換えや相互承認について

注意点①:単位として認められるプログラムか

セミナーや講習会を申し込む前に、自身の保有資格と、登録している認定団体に紐づいたプログラムであるかを必ず確認してください。

また、単位数や開催日時、参加方法についても漏れなくチェックが必要です。特に、プログラム開催日が契約更新タイミングを超過すると、単位として登録できませんので注意が必要です。

注意点②:有効期限・契約更新条件

CPDの登録期間は、一般的に5年間を一区切りとして更新手続きが必要です。例えば電気学会の場合、5年間の推奨取得単位数は250単位とされています。

詳しい単位の有効期限や契約更新タイミング、更新条件については認定団体によって異なります。「うっかり忘れていた」という事態を避けるため、スケジュール管理も必須です。

注意点③:他団体への単位引き換えや相互承認

取得した単位を別団体の実績として登録できる「相互承認制度」があります。例えば、A団体・B団体の両方で単位取得可能なセミナーであり、A団体で取得した単位をB団体での実績としても登録できるというシステムです。

しかし、手続きが複雑な場合があったり、対象の活動が限定的である点には注意が必要です。

CPDの単位取得によるメリット

次に、CPD単位取得はどのようなメリットがあるのか、企業・個人のそれぞれの観点から見てみましょう。

【企業】CPD単位取得のメリットは入札時の加点

企業にとって最大のメリットは、公共工事の入札における「総合評価落札方式」での加点です。技術者のCPD取得状況は企業の技術力評価としてカウントされ、受注率の向上に直結します。

さらに、2021年の「経営事項審査(経審)」の改正により、CPDが評価項目(W点)に正式に組み込まれました。従業員の学習履歴が数値化され、企業の格付けに影響を与えるため、戦略的な単位取得が求められます。

【個人】CPD単位取得のメリットはキャリアアップ

技術者個人にとっては、最新の施工技術やDX(デジタル化)の知識を体系的に学ぶ絶好の機会となります。

自己研鑽を怠らない技術者であることを公的に証明できるため、社内での昇進や、重要な現場の監理技術者への配置において有利に働きます。また、転職時にも、意欲と能力を客観的に示す武器となります。

【関連記事】電気工事の技術者がCPDに取り組むべき理由とは?制度の概要とメリットを解説

効率的にCPDの単位を取得するコツ

最近は、eラーニングやオンラインセミナーなど、現場の待ち時間や帰宅後の短時間でも学習できるプログラムが多くあります。効率的にCPDの単位を取得していくには、このような時間や場所を選ばないオンラインコンテンツを上手く取り入れましょう。

また、官公庁やメーカーが主催する無料セミナーを活用すれば、コストを抑えて単位を取得できます。

【まとめ】CPDの単位取得は計画的に

今回は、CPDの単位取得について、全体の流れや具体的な取得方法、注意点などをご紹介しました。

CPDは、技術者としての価値を高めるだけでなく、企業の信頼性と受注力を支える重要な仕組みです。特に入札や経審への影響が大きくなっており、継続的な学習は努力ではなく必須の業務と言えるでしょう。 ぜひ、計画的な単位取得に取り組んでみてください。

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